2015年6月6日土曜日

北海道博物館の展示

リニューアルした北海道博物館に行った


北海道の歴史を先史時代からたどることができる。先住民と開拓の両方を展示するのは難しい課題だが、むしろ歴史の多面性をもっと強調してもよいと感じた。


これは海獣(?)の埴輪。かわいい。


さて、中でも興味を引いたのは、この展示だった。
見学者が投票し、結果が掲示され、集計される、参加型の展示。

「あなたはヒグマと共存できる?」


ヒグマとの共存というテーマも興味深い。
ピンクが「退治してもらいたい」
みどりが「退治しなくていい」
しろが「どちらでもいい・わからない」
そして、それぞれについているコメントがおもしろい。秀逸なコメントを、いくつかピックアップしてみよう。


現実的な対応と空想的な対応。
ピンク:「くまがでてくると人がおそわれるのでたいじしてもらいます」
みどり:「かわいくてけがふさふさしているから 」


おくびょうなどうぶつなのは夫かだろうか・・・敵として認識されるのもこまる・・・。

しろ:「熊は、ときには人間をおそう事もあるけれど自然の生き物を殺すことはあまりしない方がいいとおもう」
ピンク:「絶滅されるのもいやだけどやっぱり食べられる方がいやだ。クマと人間は共存できない。クマが『てき』としてにんしきするかもしれない」
しろ:「夫 おくびょうなどうぶつ」


おなじ「こわい」でも、ちがう対応。キャンプで出るとさすがに「こわい」。
みどり:「こわい」
ピンク:「こわくてキャンプにいったときも出た」


ストレートな表現と、正直な葛藤
みどり:「すき」
しろ:「かわいいけどちょっとこわい」


クマが最もこわいのは人間の子供かもしれない
ピンク:「たべたい」
みどり:「こわいけど いっしょにクラシたい」


下の写真は展示されていたクマのスプーン。細やかな細工に愛を感じる。
昔も今も、北海道の人にとってクマは身近な動物であることがよくわかった。


北海道博物館から見た札幌の街。かつての北海道は、すべてこんな森に覆われていたのだろう。